​東京ホワイトハンドコーラス説明会

「共生社会をめざす芸術活動〜Tokyo ホワイトハンドコーラス〜」の説明会2017年6月18日、東京・池袋の東京芸術劇場にて開催されました。この説明会には聴覚障害のある小学校1年生から高校3年生までの子ども6名とその保護者の方たちが参加し、エル・システマジャパンが東京芸術劇場との協力で今月末からスタートするホワイトハンドコーラスの活動について説明を受けました。

まず冒頭に、代表理事の菊川が挨拶。せめて名前だけでも手話で自己紹介できるようにと、この日のために練習を重ねてきましたが、本番では間違えてしまい…。しかし、トット基金からお越しいただいた手話通訳の方のサポートを得ながら、何とか自己紹介をクリア。引き続き、エル・システマジャパンについて紹介させていただきました。

声楽家のコロンえりかさん(エル・システマジャパン スペシャルアドバイザー / 東京ホワイトハンドコーラス指導担当)は、「心には、うれしい、怒る、悲しいなど、いろいろな気持ちがあります。心をたくさんつかって、心のなかのいろいろな色で時間を一緒に塗っていきましょう」と呼びかけました。ベネズエラ生まれのえりかさんのお父様はベルギー系ベネズエラ人の作曲家で、お母様は日系ベネズエラ人です。えりかさんは、大学時代は「聴覚障害の子どもと音楽」をテーマに研究し、ベネズエラ発祥のホワイトハンドコーラスを日本でも広め、聴覚障害などを持つ子どもたちの可能性を伸ばす一助となることを長年夢みてきました。「ベネズエラでは音楽は友達です。音楽が皆さんの友達となることを祈っています」と最初から最後まで子どもたちに手話で語りかけました。

井崎哲也さん(日本ろう者劇団顧問・トット手話教室講師/東京ホワイトハンドコーラス指導担当)は、パントマイムと手話を合わせた「サインマイム」を実演しながら紹介。たとえば、「ドアを開ける」といった動作も、手の指を動かすだけ、もしくは身体全体を使って表現できることを見せてくださいました。顔の表情も活かした「ボウリング」と「鳥」のサインマイムはコミカルであり美しくもあり、人間の身体をつかった表現の奥深さを感じさせてくれるパフォーマンスでした。

その後、子どもたち6名全員が、井崎さんのリードでサインマイムのワークショップに参加。まず、「雨」に挑戦しました。ぽつぽつと降りはじめた雨…その雨粒がどんどん増えていき、ざあざあ降りとなり、今度はだんだんと止み、空が晴れわたる様子を、上から下に動かす指の数を変化させることで表現。子どもたちは井崎さんの動作を一生懸命追いながら、はじめてのサインマイムを楽しんでいるようでした。そのほかにも、雪が積もり、その雪が溶け、地面から草が生えてきて、花が咲き、風に揺れ、蝶々や鳥が飛んでくるというストーリーなどをサインマイムで次々と試みました。

今後、子どもたちは9回の練習に臨み、10月22日には東京芸術劇場の一番大きなホール(2,000人収容)で、相馬子どもコーラスの仲間たちと一緒に日本初のホワイトハンドコーラスを発表します。「(発表会に向けて)子どもたちと歌詞を読んで、それをどう表現するか一緒に考えていきたい」と井崎さん。発表会では、ベネズエラから遠征してくる子どもたちとスペイン語の歌詞の曲も1曲共演する予定です。

(エル・システマジャパン広報官 仲川美穂子)