フェローオーケストラ第2回チャリティコンサート
〜心のこもった支援を今年もありがとう〜
(Naoki Nakada/FESJ/2018)
人と人をつなぎ、人を輝かせるオーケストラ
フェローオーケストラの皆さんが、エル・システマで学ぶ子どもたちのために、『第2回チャリティコンサート』を東京で2月12日に開催してくださいました。
2016年に設立された、フェローオーケストラ。相馬や大槌の弦楽器教室へ足を運ぶ指導ボランティアさんたちが中心になって立ちあげたというだけあり、自分たちは音楽の力で社会に何ができるのか、常に問いながら活動を模索してきました。この2年間で公立小学校や子どもの貧困問題 に取り組むNPOなどで出張演奏をしてきたほか、もちろん、エル・システマの子どもたちとも共演。なかでも、昨年10月に池袋の東京芸術劇場で開催された『エル・システマフェスティバル2017』は、これからの活動を進めていくうえで大切な道標となったようです。
『エル・システマフェスティバル2017』では、ろうの子どもたちを中心とした「東京ホワイトハンドコーラス」、東日本大震災をきっかけに立ちあがった「相馬子どもコーラス」、ベネズエラから来日した「ララソモス」、そして、「フェローオーケストラ」が一体となって音楽をつくりあげました。国籍や宗教、障害などの違いを越えて音楽を分かちあうという体験と喜び。フェローオーケストラ代表の八木澤佑理子さんは、「誰もが自らの力を発揮していきいきと過ごせる社会に、音楽の力で近づけると実感した。人と人とをつなぎ、人を輝かせるオーケストラにしていきたい」と力強く語ります。
そんなフェローオーケストラに共感する人たちで、『第2回チャリティコンサート』の会場はいっぱいになりました。1年近くかけて準備をしてきたというプログラムは、ホルストの「吹奏楽のための組曲(第1、第2)」、ドヴォルザークの「弦楽セレナーデ」、ブラームスの「交響曲第1番」。この日を迎えるまでに試行錯誤を重ねてきたそうです。楽 器を奏でるメンバーの表情は真剣そのもので、このコンサートにかける熱い想いが伝わってきました。