岩手県大槌町の吉里っ子スクールに2名の素晴らしいアーティストがいらっしゃいました。東京交響楽団ソロ・コンサートマスターの大谷康子さん。そして、現在パリでご活躍中の室内楽の名手、ピアニストのイタマール・ゴラン氏です。 吉里っ子スクールのバイオリン教室では、お二人に「愛の喜び」(クライスラー)「タイスの瞑想曲」(マスネ)「ツィゴイネルワイゼン」(サラサーテ)などを演奏いただき、エネルギー溢れる豊かな音色に子どもたちは吸い込まれるように聴き入っていました。 その後、二人の子が「ちょうちょ」「むすんでひらいて」を披露し、最後には、子どもたち全員で「メリーさんのひつじ」を演奏しました。大谷さん、ゴランさんがいらっしゃる前から「今日はすごい人が来るんだよね?」とそわそわしていた子どもたちは、緊張気味ながらも元気いっぱいにホールに音を響かせていました。 その夜に行われた、お二人の三陸花ホテルはまぎくでのロビーコンサートにもバイオリン教室から多くの子どもたちが来ていました。大谷さんが、子どもたちへのサインで書かれていた「Violin大好き!」という言葉が印象的でした。 反響は大きく、その次の回の吉里っ子スクールのバイオリン教室では部屋が子どもたちで溢れるほどになりました。子どもたちの中には、サンタさんにお願いしてバイオリンをもらったという子や、将来はバイオリニストになりたいという子がおり、今回のように音楽家の方々の演奏を間近で聴くことは、大変良い刺激です。 大槌でのバイオリン教室ももうすぐ半年を迎えようとしています。今月22日には町内で行われる吹奏楽のスプリング・コンサートに出演し、初めて公の場での演奏を行います! 大槌町のシンボル曲とも言える「ひょっこりひょうたん島」にみんなで出られるように、子どもたちは難しいリズムに悶絶しながらも日々一生懸命取り組んでいます。