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相馬子どもコーラスの練習

台風9号が接近しつつある8月22日、相馬市民会館では9月初旬のコンクールに向けて、小学校の部に参加する子どもたちがコーラスの練習に励んでいました。「♪たいようの声 おはようの声 ぼくらの声 ぼくらのまえに ふりそそぐ 山をこえ 海をこえ…♪」体いっぱいで歌の世界を表現する子どもたち。小学3年生から6年生まで、みんなの声を合わせて、課題曲の『ぼくらのエコー』、そして自由曲の『川』でコンクールに臨みます。

ふと涙がこぼれそうになるくらい美しい歌声。しかし、相馬子どもコーラスの音楽監督である古橋富士雄先生はおっしゃいます。「金賞をとるよりも、大事にしていることがあります」それは日々の練習の中で、子どもたちが互いにいたわり合いの気持ちを身につけること、年長の子どもが年少の子どもの面倒を見ること。「その結果、子どもたちが心やさしい人間になってくれたらいい。いや、なるはずだと思う」と、古橋先生はいつもの飄々とした口調で語ります。

この日の後半には中学生も加わり、「第3回エル・システマ子ども音楽祭 in 相馬」に向けた練習も行われました。今年の子ども音楽祭は12月24・25日に開催される予定で、ちょうどクリスマス。古橋先生が相馬子どもコーラスのために特別に編曲したクリスマスソングの新譜が配られ、子どもたちは糊で楽譜作り、パート別の練習、それから全体で古橋先生に発音を教えてもらいながら英語で『ホワイトクリスマス』を歌いました。

子どもたちの歌声を聴いていると、気分はすっかりクリスマス。外は台風で強い風と雨が吹きつけていましたが、そんなものにも吹き消されない、クリスマスのろうそくが1本、子どもたちのいる相馬市民会館には灯ったようでした。