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難民の子どもたちへのエル・システマの支援

  • funaco
  • 2017年2月3日
  • 読了時間: 2分

難民の受け入れで揺れる、今の世界。難民の人たちには、どのように映っているのでしょうか。テロ、紛争、迫害、飢饉などから命からがら逃げてきたものの、目指していた国にたどり着けないどころか、定住できる場所も見つからず、家族は離散…。

そんな先が見えない不安な日々が続くなか、ギリシャのエル・システマ(El Sistema Greece)は難民の子どもたちを支援するプログラムを展開しています。ギリシャには昨年の1月から12月までの間に、シリア、アフガニスタン、パキスタン、イラクなどから17万人を超える難民が到着(資料:国連難民高等弁務官事務所)。昨年12月に到着した難民の内訳をみると、その4分の1近くが子どもです(資料:Hellenic Police)。

エル・システマは、トルコ経由で海を渡ってくる難民の多くが到着するレスボス島と首都アテネで、合唱のプログラムを展開。子どもたちは受け入れ先が決まれば第3国へ向かいますが、それまでの難民キャンプでの滞在期間は2週間の場合もあれば数年にわたる場合もあります。そんな複雑な背景の子どもたちみんながなじめるように、レッスンには工夫がされています。ギリシャ語を学ぶという目的も兼ねてギリシャの民謡を学んだり、異なる国から集まった子どもたちが互いの文化への理解を深めるために子守歌を教えあったり。指導者もギリシャ国籍の先生もいれば、自身も難民である先生もいます。

また、難民の子どもたちとギリシャの子どもたちの交流も試みられています。子どもたちは音楽という共通の言語を通じて、相互理解を深めているようです。難民の子どもたち、ギリシャの子どもたち、その先にある国々で出会うであろう子どもたち…みんながつながり、平和の親善大使となってくれることを信じています。

El Sistema GreeceのHP:http://elsistemagreece.com

(写真はEl Sistema GreeceのHPより)

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