12月7日に行われた「子ども音楽祭in駒ヶ根」。駒ヶ根市内で活動する金管バンドや合唱のみなさんと、エル・システマジャパンのプログラムに参加する子どもたちが、その演奏を披露しました。
今年バイオリンを始めたばかりの子どもたちは、キラキラ星変奏曲をピアノの伴奏に合わせて開放弦(弦を押さえずに音を出すこと)で披露。2年目の子どもたちは、G.F.ヘンデルのユダス・マカベウスより「見よ勇者は帰る」他数曲を演奏しました。そして、最初の年から参加している3年目の子どもたちは、W.A.モーツァルトのアイネ・クライネ・ナハトムジークより第1楽章のオリジナル版の演奏に挑戦しました。
今年はさらに、ゲストに駒ヶ根市出身のテノール歌手佐野成宏さんを迎え、Ave Mariaを披露いただきました。またソプラノ歌手のコロンえりかさんも昨年同様駆け付けてくださり、佐野さんと子どもたちとの共演により、クリスマスソングを届けてくださいました。
お二人の優しくも力強い歌声に導かれたのか、子どもたちも音に思いを乗せて堂々と演奏していた姿が印象的でした。佐野さんとえりかさんは、曲間のトークの中でコンサートの際のかけ声について解説くださり、演奏後は会場から「ブラー!!(ブラボーでもブラバーでもブラビーでも使える?!)」と、元気な声が届けられました。
アンコールは、スペイン語のクリスマスソングFeliz Navidad。出演者も観客も一緒になって音楽の喜びを分かち合ったひと時でした。
今年は受付も子どもたちが担当してくれましたが、「まだ誰にも渡せてないから、次は〇〇ちゃんの番ね」と、楽しみながらもお互いを気遣う姿がありました。またある保護者の方は準備の間、「うちの子はまだ2年生で、入ったころは、ギーっという音しか出せなかったのに、あっという間に曲が弾けるようになって驚いています」と話してくださいました。子どもたちが夢中になって取り組んで、できることが増えること、仲間を思いながら一緒に進んでいくこと、それを通じて少しずつ自信を持ち、互いに思いやる心を持っていけることを感じた場面でした。指導のために通ってくださり、当日指揮をしてくださった静間先生、開催のためにお力を貸してくださったたくさんの方々、ご来場くださった皆様、遠くから応援くださった皆様に、心より感謝申し上げます。(本部スタッフ:加藤)