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リモートワークになって気が付いたこと

エル・システマジャパンでは、現在もリモートワーク基本の働き方を続けています。在宅勤務になって気が付いたことは、情報が入ってこないこと。普段事務所にいると、直接関係なくても隣で打ち合わせていることがなんとなく耳に入ってきたり、電話で話すのを聞きながら把握していたことも、まったくわからなくなってしまったのです。

各コーディネーターや指導者は出張に行くことが多く、常時事務所にいることはこれまでもなかったですし、非常勤のスタッフも多い。大槌のスタッフは現地に常駐している状況…。常時事務所にいない多くのスタッフにとっては、情報不足や不便さを感じる場面がたくさんあったのだと気が付きました。

そこで導入したのが、spatial chat.というツール。宇宙空間のような背景に、自分と他の人のアイコンが映るのですが、アイコン同士を近づけると話ができ、遠ざかると声が聞こえなくなります。今では用がなくても仮想空間に「出勤」し、雑談したり聞きたいことがあったら声をかけたりと、もう一つのオフィスになっています。例えば一番遠くにいて、これまでみんなと顔を合わせるのは月に1回程度だった大槌の櫻井先生も毎朝ここに来て、前日の練習で起きた子どもの変化や嬉しかったことを話してくれたり、ちょっとした相談ができるようになりました。誕生日の時には、画像共有の機能を使って、画面上にたくさんの画像を張り付け、お祝いの空間づくりを提案してくれました。

ITの知識がなくても簡単に使いこなせる便利なツールがたくさんあるのだなという驚きと、「会わなきゃできない」と思っていたことも、いろんなツールを使うことによってコミュニケーションを円滑にしたり、新しいアイディアを生み出したりできるのだな、という発見があります。そしてそれに気づかせてくれたのは、組織や仲間、子どもたちのために常に考えを巡らせ、手間を惜しまない、エル・システマジャパンで働くたくさんの仲間の存在でした。

リアルな事務所もまだ維持しています。限られた空間をもっと快適にして、集いやすい空間にすべく少しずつ準備しています。バーチャルな空間とリアルな空間を組み合わせながら、エル・システマジャパンに集まるたくさんの人の温かい気持ちや熱い思いを、もっと力にして、もっとワクワクする活動にしていきたいなと思います。

(本部スタッフ:加藤)

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