東北は今、復興の道を歩んでいます。その姿を音楽で体現しているエル・システマジャパンの子どもたちを、スズキ・メソードさんが特別にお招きくださいました。「For the Happiness of All Children ~すべての子どもに 幸あれ~」をテーマにしたこのコンサートには、天皇皇后両陛下と高円宮妃久子殿下もご臨席に。フィナーレでは2500人の子どもが一緒に「キラキラ星変奏曲」を演奏し、中央のステージを360度ぐるりと囲む客席から大きな拍手が送られました。
“子どもたちによる子どもたちのための音楽祭”という精神のもとに誕生した『エル・システマ子ども音楽祭 in 相馬』。生き生きと歌ったり奏でたりする子どもたちの姿は、東日本大震災からの復興とも重なります。なかには、今春から宮城の大学で音楽を専攻し、「将来は地元へ戻って後輩たちに教えたい」という子も出てくるなど、 “子どもから子どもへ”という形でのポジティブな循環が生まれつつある相馬——。時間をかけてじっくりと醸成された音楽の力が伝わってくる音楽祭となりました。