駒ヶ根子どもオーケストラ 平成30年度弦楽器教室発表会
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(FESJ/2019/Kayo Kato)
長野県駒ケ根市では3月17日に、『平成30年駒ヶ根子どもオーケストラ年度末発表会』が開催されました。発表会には、弦楽器教室に参加する、小学1年生から中学1年生まで、合わせて72名が出演し、会場となった駒ヶ根文化会館小ホールが、保護者の方やお友だちで満席になる賑わいの中、今年度の練習の成果を披露しました。
プログラム1:キラキラ星変奏曲
はじめに、昨年の夏から新しくメンバーに加わった子どもたちが中心になって「キラキラ星変奏曲(鈴木鎮一編曲)」を演奏しました。この曲には9月から取り組んできましたが、まずは正しい楽器の操作や美しい音を身に着けるため、「リズム」だけを取り出した練習を重ねてきました。冬になって、そこに「メロディ」を加えた練習がはじまると、子どもたちは「キラキラ星になった!」と大喜び。おうちでのおけいこもそこからぐんとはかどるようになりました。当日は、学年や進度によって3つのグループに分かれ、先生のピアノ伴奏に合わせて堂々とした姿で演奏しました。来年はベートーベンの曲に挑戦したい、と話してくれたたからくん(小2、バイオリン)は「今日の発表会は今までで一番うまくひけました。」と100点満点の振り返りをしていました。
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プログラム2:コレルリ/合奏協奏曲Op.6 No.1
次に演奏したのは、コレルリ作曲、合奏協奏曲Op.6 No.1より1楽章です。実は、駒ヶ根の弦楽器教室には、ここに参加する以前からヴァイオリンを学んでいた子どもたちが数名いて、この曲には主にそのメンバーたちがチャレンジしました。チャレンジ、というのも、この曲は、第一バイオリンソロと第二バイオリンソロの掛け合いやテンポ変化など、一人で演奏している時とも、たくさん人数で演奏する時とも異なる難しさが沢山あるのです。ソリストの2人は、自分が演奏したいイメージやテンポを相手にはっきりと伝えることに苦労してきましたが、毎週練習を重ね、この日の本番では、ばっちり演奏をリードしてくれました。
第一バイオリンソロを担当したさとしくん(小6、バイオリン)は、発表会後、「次のコンサートの時にもっと全体として上手くいくように教えあう時間が欲しい」、と意気込みを語ってくれました。これまでみんなの前に立つことがそれほど得意ではなかったさとしくんですが、この曲の練習を通じて、みんなを引っ張っていきたい、想いが湧き出てきた様子でした。
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![IMG_5231.JPG](https://static.wixstatic.com/media/efc3d0_41a2500e6a094f52b50f39dd45d2299f~mv2_d_5184_3456_s_4_2.jpg/v1/fill/w_87,h_58,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/IMG_5231_JPG.jpg)
プログラム3:パッヘルベル/カノン
そして最後に演奏したのが、パッヘルベル作曲、カノンです。この曲を演奏するのは2度目。1年前の発表会でも同じメンバーでカノンに取り組みました。その時は、子どもたちはB譜(簡単にアレンジした初級者向けの楽譜)、旋律はフェローや講師が演奏しました。4分音符と8分音符でシンプルにアレンジされたB譜ですら四苦八苦していた1年前でしたが・・・なんと今年は、あの有名なカノンのメロディをみんなで演奏することができたのです。これには、子どもたち自身も驚いた様子。「楽譜をもらったときは正直、『うわ、ぜったい難しいよー』と思っていました。でも家やレッスンで練習しているうちにだんだんひけるようになると、ひくのが楽しくなりました。」と感想を書いてくれたのはずすのさん(小6、ビオラ)。「カノンをひく全員のバイオリンの音がそろっていて、すごくきれいでした。少し失敗したけれど、とても楽しくひけました。」という感想はみおさん(小6、バイオリン)から。みんなが「楽しい!うれしい!」と思って演奏したハーモニーの重なりは、お客さんにもしっかり届いたことと思います。
駒ヶ根の子どもたちは、何よりみんなで演奏ができることをとっても楽しんでいる様子です。来年もこのやる気にあふれた子どもたちからはどんな音楽が生まれるのか、ぜひご注目ください。 (文:小山浩実 エル・システマジャパン駒ヶ根事業担当)