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エル・システマジャパン5周年設立記念パーティー
〜5年間の歩みをふり返り、さらなる成長を目指して〜

バッハ『管弦楽組曲第3番ニ長調』よりアリアを演奏する弦楽教室指導者&フェロー(ボランティア) (FESJ/2017)

会場の​様子 (FESJ/2017)

『エル・システマジャパン5周年設立記念パーティー』が2017年3月30日、東京・赤坂のアークヒルズクラブにて開催されました。来場された200名を超えるパートナーや支援者の方たちとエル・システマジャパンの5年間の歩みをふり返るとともに、福島県相馬市、岩手県大槌町、それから先月23日に協定を結んだばかりの長野県駒ケ根市でのこれからの活動へ期待をふくらませる機会となりました。

代表理事の菊川穰は冒頭の挨拶で、エル・システマジャパンが5年前に生まれるきっかけのひとつとなった逸話を披露。ある日ドイツから突然電話をかけてきたIPPWコンサーツのハウバー博士が、エル・システマジャパンはまだ設立されていなかったにも関わらず、チャリティーコンサートの収益金をエル・システマジャパンに寄付すると発表したと伝えてきたこと、一方の相馬市役所ではエル・システマの理念に共鳴する職員たちがプロジェクトの立ちあげに向けて稟議をまわしていたこと。そういった世界と相馬の情熱に突き動かされるようにして、エル・システマジャパンが誕生したことを話しました。

エル・システマジャパンの設立当初からずっと応援くださり、相馬市、大槌町、駒ケ根市での調印式に立ち会ってくださったセイコウ・イシカワ駐日ベネズエラ・ボリバル共和国特命全権大使は、エル・システマジャパンの飛躍的な発展は、分断や排除が進む今の世界において非常に意義があると述べられました。

エル・システマジャパン代表理事 菊川穣(FESJ/2017)

セイコウ・イシカワ駐日ベネズエラ・ボリバル共和国特命全権大使(FESJ/2017)

エル・システマジャパンのパートナーである、大槌町の平野公三町長、相馬市の堀川利夫教育長は、エル・システマジャパンとの事業がそれぞれの地域の子どもたちにもたらしたポジティブな変化についてお話になりました。また、駒ケ根市の小平操教育次長は、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」のホストタウンに駒ケ根市が選出されるなど、市としてベネズエラとの交流を深めるなかでエル・システマの導入を検討した、今後の成果に繋げていきたいと抱負を語られました。当日の会場では、相馬市と大槌町の子どもたちのこれまでの歩みを紹介するビデオを上映しましたが、紙のバイオリンからスタートした子どもたちのたくましい成長ぶりに、ご来場の皆さまから熱い称賛の拍手がおくられました。

これまでシンポジウムに登壇者としてご参加してくださったジャーナリストの池上彰さんは、エル・システマジャパンが資金繰りに苦労しながらも、子どもたちのための活動を発展させてきたことに祝福の言葉を送ってくださいました。そして、ちょうど発売されたばかりの児童書、『未来をはこぶオーケストラ 福島に奇跡を届けたエル・システマ』の著者・岩井光子さんも駆けつけ、エル・システマジャパンのこれまでの活動を本という形で残すことができた喜びを伝え、「周囲の愛情と音楽がかけ算になると、子どもたちの可能性は何倍にも膨らんでいく」とメッセージを残されました。

ジャーナリスト 池上彰さん (FESJ/2017)

『エル・システマジャパン設立5周年記念パーティー』は多くの方にご参加いただき、これからの活動への決意を新たにする場となりました。ご来場くださった皆さま、ご来場はいただけなかったけれども私たちの活動を温かく見守り、ご支援してくださる皆さま、今回のパーティー開催にあたりプロボノでご協力くださった皆さま、心より御礼申しあげます。スタッフ一同、これからも気を引き締めて、音楽を通じて子どもたちの生きる力を育む活動に全力を尽くしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(文:仲川美穂子 エル・システマジャパン広報官)
(動画)エル・システマジャパン誕生から5年 〜福島県相馬市と岩手県大槌町の子どもたちの軌跡〜 

(この動画の制作には、エル・システマジャパンを支援してくださっている方々にプロボノでご協力いただきました。映像撮影は三多隆志さん ほか、写真撮影は田頭真理子さん ほか、編集は三多隆志さんと竹田絢也さん、スタジオでのナレーション収録はミスター・ミュージックの吉江一男さんにお力添えをいただきました。ナレーションはフェローの山本綾香さんにお願いしました。)

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