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テディ・パパヴラミ&萩原麻未 チャリティーリサイタル

「テディ・パパヴラミ&萩原麻未 特別チャリティーリサイタル2016」が4月7日、渋谷区のHakuju Hallで開催されました。アルバニア出身でパブロ・サラサーテ国際コンクール優勝者であるテディ・パパヴラミさん、そして日本人初のジュネーヴ国際コンクール優勝者の萩原麻未さん。パリを活動拠点としているこの二人の音楽家は、エル ・システマへの支援を通じてつながり、今回のチャリティーリサイタルが実現しました。

まず、はじめにパパヴラミさんがバッハ作曲の「シャコンヌ」を演奏。息づかいがそのまま客席まで伝わってくるほどの迫力で、時として悲痛にも響く深い音を聴かせてくれました。その後、白と黒の美しいドレス姿の萩原麻未さんが登場。パパヴラミさんと萩原さんが静かに目を合わせて演奏をはじめたのは、ドビュッシー作曲の「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」。パパヴラミさんのヴァイオリンの鮮やかな音色と萩原さんの柔らかくもパワフルなピアノが紡ぎだす世界は、聴衆をまさに夢のなかへといざなうようでした。続いて、ラヴェル作曲の「ツィガーヌ」、フォーレ作曲の「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番」、サラサーテ作曲の「ツィゴイネルワイゼン」を演奏。リサイタルは雨上がりの夕方に開催されましたが、その夕闇にまどろむような夢の空間がつくりだされました。演奏が終わっても拍手が鳴りやまず、パパヴラミさんと萩原さんはアンコールで2曲を演奏してくれました。

パパヴラミさんと萩原さんはともにパリ在住ですが、共演は今回のリサイタルがはじめてです。 ふたりとも売れっ子の演奏家として多忙な日々を送っていらっしゃいますが、この企画はLVHM モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン株式会社さん、藤原書店さん、KAJIMOTOさんのご協力で実現しました。藤原書店さんから先月出版されたパパヴラミさんの自伝、「ひとりヴァイオリンをめぐるフーガ」には、ヨーロッパ最後の鎖国といわれた共産主義独裁政権下のアルバニアを脱出し、ヴァイオリンひとつで切り開いてきたパパヴラミさんの人生が克明に記されています。

パパヴラミさんと萩原さんはこの後、エル・システマジャパンの活動拠点のひとつである福島県相馬市を訪問、子どもたちのためにミニコンサートを開くほか、指導交流を行う予定です。なお、今回のチャリティーリサイタルでのチケット代の売上は、一部経費を除いてすべてが「相馬子どもオーケストラ&コーラス」のための寄付金となります。

写真は左から、パパヴラミさん、萩原さん、 LVHM モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン株式会社長のプラット氏

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