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ろう学校での「ろう者のオンガク」出前授業を行いました



手話を第一言語とする、ろう当事者にとっての「音楽」を探る取り組み、「クリエイティブ・ワークショップ」。

今年度の活動は、その裾野を広げていく段階へと進み、ろう学校において「ろう者のオンガク」を取り入れた教育活動を試行的に行うべく、教材や授業の手法などを模索してきました。


そして2月某日、首都圏のとある ろう学校にご協力いただき、「ろう者のオンガク」の出前授業を行わせていただきました。


今回は雫境さん・西脇将伍さんが講師を務め、小学部の子どもたちを対象に授業を行いました。

音のないオンガクの授業は子どもたちにとっても学校の先生方にとっても初めての経験となるため、宮城教育大学の松﨑丈先生を中心に、事前の入念な打ち合わせや、子どもたちに合わせた新たな教材づくりにも取り組んで当日を迎えました。


実際の授業は、子どもたちの反応に合わせて進める形で、

「今日は、ピアノや歌とはちがう、目で見て楽しむオンガクをやってみましょう」という説明で始まりました。


手指を動かしたり呼吸を意識したりするウォーミングアップのあと、

音や振動に頼らず、手話の型やその緩急の動きを生かした「手話リズム」を体験してもらい、個人やグループで、心地よいリズムを作って発表してもらうこともできました。


限られた時間でしたが、ろうの子どもたちはろう者のオンガクを楽しんでくれたようで、その後の給食の時間にも、覚えた手話リズムをやって見せてくれるなど、記憶に残る時間になった様子でした。


学校の先生方からは、「音がない状態のほうが、普段の音楽の授業より、のびのびと参加していた子もいた」等の感想もいただき、

ろうの講師たちも、オンガクの授業を通してろう者として子どもたちと共感できる部分があったということで、手応えを得られたようです。


初めての試みということで、反省点も多くあるものの、来年度も様々な子どもたちに「ろう者のオンガク」の出前授業を体験してもらうため、また準備が続いていきます。


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ろう・難聴の子どもたちと活動を共にしてきたエル・システマジャパンでは、ろう当事者 にとっての“音楽”を探ろうとする取り組みを「クリエイティブ・ワークショップ」として開催しています。以下のリンクより、事業指定で寄付をすることもできます。

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