震災から10年。代表理事からのメッセージ



あの日から10年。犠牲となった方に追悼を申し上げますとともに、今でも苦しみを背負っている全ての人のことに思いを馳せたいです。


震災・原発事故を体験した子どもたち。「なんで外で遊べないの?」「ここに住んでいても大丈夫ですか?」。こんな言葉を聞いて、不条理が許されるわけがないと心底怒りを感じました。また、相馬で、当時飯豊小6の子どもの「復興は20年、30年とかかると思います。それは私の人生そのものです。街の復興に役に立てるように人になりたい。」という声に、私自身にいったい何ができるのかと自問しました。


そうした中、ベルリンフィルのマクウィリアムさんや、ハウバー医師から背中を押されて、震災の翌年より始めた日本でのエル・システマの取り組み。被災地の未来の担う子どもたちに共創の音楽で生きる力を、地域に活力を、とのミッションを掲げて、これまで邁進してきました。


当初から参加してくれていたメンバーは、社会人や大学生になりつつあり、人のためになりたい、音楽の素晴らしさを伝えたい、と真剣に考えてくれるようになりました。できることなら何でもしたいと集まってくれた指導ボランティアたちも、今や、様々な現場で立派な社会人として活躍しています。


困難の連続でしたが(進行形!)、それなりの成果とインパクトが見えてきた感じがします。これからも、被災地の創造的復興に寄与できる団体として頑張って行きたいと思います。


「tocar, cantar y luchar (奏で、歌い、困難を乗り越える)」がエル・システマのモットーですが、日本では敢えて、「音楽でつないでいこう」という副題をいれています。音楽で、東北の子どもたちを、日本、そして、世界中の仲間や、支えてくれる大人たちとつないでいく希望を掲げています。

エル・システマジャパンの挑戦を、どうぞ応援頂ければ幸いです。

田頭真理子さんの写真は、ちょうど5年目の今日のベルリンでの勇姿。当日中一だった最初からのメンバーは、この3月に高校卒業。3月29日の世界子ども音楽祭が最後のステージとなります。


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