当初は相馬子どもコーラス、中学以降は管楽器教室でフルートを頑張っている蓮太郎さん(高二)。昨年6月からひつじクラスでチェロを始めた淳之助さん(小四)。
相馬市教育委員でもあるお母様がされている、地域の障害を持つお子さんがいる母親向けの活動にも、これまで積極的に関わって、お手伝いしたようですが、今回は、それぞれの楽器を持ち込んでの参加。
下記、蓮太郎さんからの感想メッセージです。コロナ禍で、大変な中、エル・システマジャパンとして相馬で活動を地道に続けてきて本当に良かったなあ、と思えました。こうした気持ちをもって、行動に移せる若者が育っているだけで、私たちが教育委員会と描いたビジョンは、ある意味、実現したと言えるかと感じます。
「僕の役目は、お母さんが少しの間でもこどもたちの手を放して花束作成を楽しんでもらうために、障がいをもつ子どもたちの遊び相手です。そこで僕が考えた内容は、障がいを持つ子どもたちに音楽の楽しさを教えることでした。フルートでみんながよく知っている曲を演奏することで、ダウン症の子や内部疾患、視覚障がいを持つ子も楽しんでもらえると思ったからです。しかし、聴覚障がいを持つ子も数名いることを聞き、悩みました。
そこで音楽で何かできることを探すために、僕が小学生の頃よりお世話になっているエル・システマジャパン代表理事の菊川さんに相談したところ、音の振動を感じることで音楽を楽しむ方法があることを知り、弦楽器の貸し出しの許可をいただくことができました。
僕は震災を経験し両親とともに精神的に窮屈な毎日を送っていましたが、エル・システマジャパンと出会い音楽の素晴らしさを知り、音楽をずっと続けるという目標ができました。
この経験を小さな子どもたちや障がいを持つこどもたちにも伝え、音楽を始めるきっかけを作るのが僕のこれからの活動の基本理念です。結果、チェロに直接触れ振動を楽しむことで子どもたちはとても喜んでおり、弾いてみたい!もっと触りたい!と大成功でした。イベントの最後にはチェロをエル・システマで学んでいる弟にも協力してもらい、僕のフルートに合わせて演奏しました。
障がいの有無に関係なく、最後にはみんな「楽しかった」と笑顔で帰っていくのを見て、参加して良かったと心から思いました。これからもこうした活動を通して音楽の楽しさを広げて行きたいです。」
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