来年3月に開催の「第10回エル・システマ子ども音楽祭 in 相馬」での、子どもオーケストラにとっての大きな挑戦の一つは、武満徹の作品にチャレンジすることです。
武満徹セレクションと題して、指揮の木許先生選りすぐりの4曲を演奏します。まず練習に取り掛かっているのは、「系図−若い人たちのための音楽詩- 」という語りとオーケストラのための楽曲で、この中から第6曲「とおく」を演奏します。
武満の音楽にしかない、今までに体験したことのないハーモニーやメロディ、複雑な拍子に苦労しながらも、初めて取り組む武満の深淵な世界に迷うことなく入り込み、その音楽を一心に追う子どもたちの姿に成長を感じます。
この曲の語りは、谷川俊太郎の「とおく」という詩をオーケストラをバックに朗読する形で進み、語り手はビオラのひなのさん(高1)が務めます。
先日の練習で、急遽みんなの前で朗読をしてみることになったひなのさん。初めてとは思えない堂々とした、でも素朴で素敵な朗読を聞かせてくれました。
先日ご逝去の報が伝えられた谷川さんの、脈々と続いてきた家族や、今ここにいる”わたし”、そして海を彷彿とさせるこの作品に、いま相馬の子どもたちと挑戦できることに不思議な巡り合わせを感じます。
本番を、ぜひたくさんの方にお聴きいただきたいと思います。
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