3月29日に開催される音楽祭がだんだんと近づいてきました。コロナ禍ということで私たちは同じ舞台に立つことが難しくなってしまいましたが、今年の音楽祭に映像で参加する国と地域をご紹介いたします。今回ご紹介するのは、スコットランドのBig Noise from Sistema Scotlandです。
Sistema Scotlandは2006年に設立され、その代表的プログラムとしてコミュニティベースで音楽活動をする社会変革プログラム、Big Noiseを運営しています。これまで、スコットランドに4つのBig Noise センターが設立されました。2008年、スターリング市ラップロックで6人の演奏家が35人の子どもたちを支援する形で生まれたのが1つ目の拠点。その後、2013年にはグラスゴー市ゴヴァンヒルに、2015年にはアバディーン市トリーに、2017年にはダンディー市ダグラスにオーケストラセンターを立ち上げ、これまで2,800人以上の子どもたちや若者を支援してきました。
2013年からは、The Glasgow Centre for Population Health(GCPH)により、Big Noiseのプログラムがどのような影響をもたらすのかについて評価が行われ、Big Noiseの参加者はそうではない子どもたちよりも自信や規律、学力、幸福感、帰属意識、充足感を高めているということが分かっています。
この1年間、Sistema Scotlandも新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けました。昨年9月にはスコットランド政府の感染対策方針に従いながら、4つのコミュニティを再開しました。それまでは、ビデオ通話でのオンラインレッスンや500以上の事前録画動画の配信、教室での対面レッスンなど様々な形で活動を行ったようです。参加者の家族にIT機器やWi-Fiなどへのアクセス状況を確認し、場合によってはIT機器を提供しながら、家庭でできることを通して活動しました。新型コロナウイルスによる制限はあるかもしれないが、何があろうと、子どもたち、そしてその家族とコミュニティを支援し、大きな音を奏で続けること、参加者のウェルビーイングを維持することを目指しています。
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